プロフィール
藤本寿徳

2024年3月
S M T W T F S
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

最近の記事
アスタリスクのミニムービー

大山6合目避難小屋の美しさ

かっちりつくる

展覧会中止のお知らせ

以前の記事
2024年 3月
2021年 8月
2020年 8月
2020年 3月
2020年 2月
2020年 1月
2019年12月
2019年 9月
2019年 8月
2018年 2月
2016年 8月
2016年 6月
2016年 5月
2016年 4月
2016年 3月
2016年 2月
2016年 1月
2015年12月
2015年10月
2015年 6月
2015年 4月
2015年 3月
2015年 2月
2014年12月
2014年10月
2014年 9月
2014年 8月
2014年 7月
2014年 6月
2014年 5月
2013年12月
2013年11月
2013年10月
2013年 9月
2013年 7月
2013年 5月
2013年 3月
2013年 1月
2012年12月
2012年11月
2012年10月
2012年 9月
2012年 8月
2012年 7月
2012年 6月
2012年 5月
2012年 4月
2012年 3月
2012年 1月
2011年11月
2011年 8月
2011年 7月
2011年 6月
2011年 5月
2011年 4月
2011年 3月
2011年 2月
2011年 1月
2010年12月
2010年11月
2010年10月
2010年 9月
2010年 8月
2010年 7月
2010年 6月
2010年 5月
2010年 4月
2010年 3月
2010年 2月
2010年 1月
2009年12月
2009年11月
2009年10月
2009年 9月
2009年 8月
2009年 7月
2009年 6月
2009年 5月
2009年 4月
2009年 3月
2009年 2月
2009年 1月
2008年12月
2008年11月
2008年10月
2008年 9月
2008年 8月
2008年 7月
2008年 6月
2008年 4月
2008年 3月
2008年 2月
2008年 1月
2007年12月

 



大山6合目避難小屋の美しさ
雪山登山が好きで鳥取県の伯耆大山によく登ります

大山の6合目、標高1350mに6合目避難小屋があります
避難小屋とは、全国の山岳地帯に設置された一般に開放された山小屋の一つで
天候の急変や登山者の体調不良などの非常時に避難・休憩・宿泊するための山小屋です
無人で、電気や水道はありません

この大山6合目避難小屋は面積がたったの 8.6平方メートル(2m x 4m程度)
簡素な作りの木造平家で、中には3畳程のスペースがあるだけです

この避難小屋が大好きです
緊急時には、僕の命を助けてくれる力強い建築です
小さいけれど大きな存在、どれだけ心強いか

厳冬期の人間の世界から離れた山の中で一軒ひっそりと、いざという時のために
風雪を耐え忍ぶ姿に感動します

積雪量が増えるに従って、最後は雪に完全に埋没し
小屋に入るためには、スコップで穴を掘って入ることになります

積雪量や天候によって、さまざまな凛々しい立ち姿を見せてくれます
建築の原点を常に思い返させてくれる建築です
避難小屋を設計する機会をいただけたらどんなに嬉しいか

ここ数年の山行で撮影した写真をシェアします

ロフトもあるので雪が無い時は背が高い建物にみえます
_1KF8471

_1KF5980


基壇の階段が隠れた頃 積雪量は2m弱
IMG_7541


1階の窓も埋まり、入口が雪より下になり始めた頃
_2KF4521

_2KF4519


降雪後の早朝、まだ登山者の足跡がない時
Untitled


このぐらいの大きさの時が愛らしい
2022-02-12

DSC02646


ロフトの窓もかなり埋まってきました
入口が埋まる時はロフトから出入りできるように設けられたものなのですが
Untitled


完全に埋没しました、スコップで雪を掘って小屋に入ります
_1KF5732

_1KF5729

_1KF5738


雪で無音の世界の深夜、宿泊者が灯すランタンの灯りが揺れています
_1KF8565


窓からの景色、座ってずっと見ていられます
Untitled

Untitled


天候が厳しい時はこんな感じです
もっと酷い時は写真を撮る余裕がありませんし
吹雪の中では何も写りません、1m先でさえ見えなくなります
IMG_5815

IMG_5951


雪山登山は危険だと皆に言われます、確かにそう思います
ただ、危険だからこそ魅かれるのです


最後に建築家で登山家でもあった吉阪隆正先生の言葉を紹介します
「山の無言の教えがまた私の良心を育てる。
 美的感覚を、詩情を養うと共に、
 そこでの困難をのり切るための正確な技術を習得していった。
 するとますます山に戻ることが、私の良心をたてなおす機会になっていく」

IMG_6219
09:24, Saturday, Mar 09, 2024 ¦ 固定リンク

△ページのトップへ