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藤本寿徳

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オートクローム写真
 昨晩の BS放送で、アルベール・カーンの一枚のカラー写真の美しさに驚いた。
それはイタリア ヴェローナで昼寝をする少女の写真で、フェルメールの絵画のような柔らかな光に少女が包まれている写真だった。
 この写真で使われたカラー写真は、オートクロームという名で、オートクロームを調べてみるとリュミエール兄弟により発明され、1907年にフランスから初めて市販されたカラー写真で、RGB 3色に染めたジャガイモのでんぷん粒子を塗ったフィルターを通して感光させ反転現像するカラースライド(光に感光する銀塩の乳剤をガラス板に塗布した乾板)らしい。

 レンズの性能が低いことも重なって彩度や諧調が低く、コントラストが弱い写真なのだが、現代のカラー写真に見慣れた目からは新鮮で写真というより絵画のような写真が何枚かあった。リアルな再現性を目標に、フィルム開発、レンズ開発は続いてきたが、初期の技術の写真に感動できたことが嬉しかった。いい写真について考えさせられる衝撃を受けた。

 話は変わるが、番組中カーンの研究者が解説で嬉しいことを言っていた。
「カーンは、世界中にカメラマンを派遣し、各国の映像をカメラに納めさせた。文化の多様性を世界に広めることによって、紛争が減ると考えていた。幅広い知識と視覚表現により、未来を平和に導けるだろうと願っていた。」
 紛争を力で解決することは愚かである。他者の存在や文化の美しさを認める豊かな感性を備えることが豊かで平和な社会に繋がると僕も考えているから。

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22:57, Monday, Jan 07, 2008 ¦ 固定リンク

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