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藤本寿徳
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コンクリートの養生
須波の家の屋根コンクリートシェル打設が終わりました。
これから3週間の養生期間に入ります。

コンクリートの強度をゆっくりと上げていくために、散水湿潤させながら何もせずじっくり寝かせます。
さながらワインを熟成させるように、静かに寝かしてセメントと水の水和反応によってコンクリートは徐々に成長し設計で期待している強度以上に強くなります。

竣工後2年間はコンクリートから水分が蒸発する期間が続くので、その間、換気は室内の湿気対策として十分に行う必要があります。ほぼコンクリートが乾ききるまで2年を要します。住みごこちもよくなります。
このように時間をかけて、コンクリート打ち放し建築が仕上がるのです。

コンクリートの配合、打設の方法、天候、打設後の養生、設計内容…などなどによって、いい鉄筋コンクリート悪い鉄筋コンクリートと性格が変わってきます。
コンクリートを建築の素材として選択する喜びの一つとして、子供を育てるかのように愛情をかけるほど、材料の品質が良くなります。
成長や製造が終わった木や鉄を現場に持ち運ぶのとは違って、コンクリートは現場で育てていくところに生みの苦労と喜びがあります。

型枠大工、鉄筋工、生コン屋、ポンプ屋、打設を担当する土工さん、左官屋さん、構造設計者、現場監督、そして設計監理者と数多くの人間が関わる合作です。

鉄筋コンクリート建築の寿命は、天災に負けず適切なメンテナンス、設備や仕上げの更新を行えば、100年どころか1000年、2000年は優に持つと思います。僕の設計者としての目標は未来の人たちの目にも、壊すには忍びない、お金をかけてでも残したいと思ってもらえるような美しさと気品を建築に与えることです。
300年持てば文化財に、1000年持てば国宝あるいは世界遺産に。冗談抜きにそう考えて住宅の設計に取り組んでいます。


打設前のミーティング


打設風景


打設前-黄色い型枠(ベニヤ)と鉄筋が見える状態


打設後-左官屋さんがコテで奇麗に仕上げた後
11:25, Sunday, Aug 02, 2009 ¦ 固定リンク

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